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連鎖販売取引の問題点②~販売員は実は個人事業主~

<事例14>

友人から「いいバイトがある」と誘われてマルチ組織の販売員になった。新たに販売員を勧誘したら収入が増えると聞き、組織のマニュアルに従って別の友人を勧誘したところ、説明の内容が事実と異なるので違法ではないかといわれた。組織のいうとおりにしただけでも、何か処分を受けることがあるのだろうか。

これまでの特定商取引法において、規制の対象になるのは事業者だけだったのに対し、連鎖販売取引では、販売員になった消費者自身が行政処分を受ける可能性があります。事例のような場合、マルチ組織が規制内容に沿った勧誘方法を指導すべきであって、それに従っただけの販売員には責任はないように感じますが、末端の販売員にまで規制が及ぶのはなぜでしょうか。

マルチ商法では、販売員が新たな販売員を勧誘することでピラミッド形の組織を形成します。組織で行動を共にすることが多いため、販売員としては組織と雇用関係が成立していて、自身は一従業員であるように思いがちです。しかし、販売員はあくまで個人事業主で、独立した「一般連鎖販売業者」であるため、それぞれが個別に法律を守る義務を負っています。末端の販売員であっても特定商取引法の規制対象となるため、違法な勧誘を受けた「被害者」から、いつの間にか「加害者」になってしまう可能性があるのです。

※一般連鎖販売業者・・・マルチ組織の主催者(統括者)や勧誘専門スタッフでない、一般の販売員。