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無期転換の受け入れ体制~就業規則の整備の留意点~

前回無期転換受け入れのために就業規則を整備するべきとご紹介しました。それでは、就業規則を整備するにあたって、どのような点に気をつける必要があるでしょうか。

整備するべき4つのポイント

どのような体制で無期転換を受け入れるとしても、以下の4つについては特に見直す必要があります。
①定年の定め
②休職制度
③賃金改定
④服務規程・解雇・懲戒

有期労働契約者は契約終了の時期が決まっているため、通常定年や休職制度の定めがありません。また、有期契約労働者は契約更新時に賃金等についても見直されることが多いため、通常賃金改定に関する定めがなく、無期契約になると見直しの機会がなくなります。せっかく無期雇用になっても、定年まで賃金アップもキャリアアップも見込めないのでは、従業員は長続きしないでしょう。見直しの頻度や評価の基準について定める必要があります。服務規程や解雇・懲戒については、有期契約労働者は雇い止めを行うことが出来るため、正社員に比べて規則が緩やかになっていることが多くあります。正社員と同様にするなど見直しが必要です。

他の従業員とのバランス

(事例)MさんとNさんは、同時期に同じ労働条件で雇い入れられた有期労働者だったが、今年無期転換の条件を満たし、Mさんは無期転換の申し込みをしたが、Nさんはそのまま有期契約労働者として働くことにした。2人の働く会社では、無期転換後の給与は正社員と同程度になるが、業務の内容は特に変わらない。

就業規則を整備するにあたっては、同じ企業内の正社員や有期契約労働者との待遇のバランスにも注意が必要です。事例の場合、MさんとNさんは同じ仕事をしていて経験も同じなのに給与は全く違うという状況になります。Nさんとしては、このような状況を当然不満に感じるでしょう。
労働契約法第20条では、同じ企業に勤める従業員が、労働契約の期間の定めの有無によって労働条件が相違するとき、その相違が「労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。」と定めています。単に就業規則を定めるだけでなく、新しい仕事や役割を任せたりその後のキャリアアップ制度を整備したりして他の従業員とバランスをとる必要があるでしょう。