受領を拒まれたら?③~任意処分条項~

前回ご説明しましたとおり、供託と自助売却の制度には弱点があります。 ですので、実務では売買契約において「売主による催告を不要とし、競売によらず任意に商品等を処分できる」とする特約を結ぶことがあります。このような特約を定め…

目的物の検査の結果不合格となってしまったものはどうするのでしょう?

売主から引渡し(納入)を受けた後、検査に合格した目的物は検収されます。 検査に不合格となった目的物は、通常は受領拒否又は返品されますので、検査の結果不合格となった目的物の取扱いについて ・いつまでに ・誰の費用で回収(又…

目的物の引渡しの方法と場所について

売買の目的物の引渡し方法と場所については、目的物の特性に応じて、いろいろな定め方があります。具体的には下記のものが挙げられます。 ①買主が手配する船舶・タンクローリー等の輸送媒体渡し ②売主の工場渡し ③買主指定場所への…

目的物の引渡しと受領

企業間の売買契約においては、売主が目的物を引き渡す行為を「納入」、「納品」等といいます。 買主が目的物を引き取る行為を「受取り」、「受領」、「引取り」等といいます。 企業間の売買は種類物売買(原材料・部品等のように目的物…

納入場所と納入方法を定めましょう

納入場所 売買契約の納入場所は、特約や商慣習のないときは、次のような原則になっています。 特定物売買の場合の納入場所 -債権発生の時にそのものが存在した場所(民法第484条前段) 種類物売買の場合の納入場所 -種類物売買…

目的物の納期を定めましょう

目的物をいつまでに相手方に引き渡すかは、重要な条件の一つです。 当事者の合意がない場合は、目的物の引き渡しは代金の支払と同時に行うこととなります(民法第573条)。 通常は、合意により債務の履行期、つまり目的物の引渡し時…