受領を拒まれたら?②~供託と自助売却制度の弱点~

売主の引渡義務を免れる方法として、前回、商法第524条で定められている供託と自助売却について説明しましたが、これらには次のような弱点があります。 まずこの場合の供託については、動産の供託は法務大臣指定の倉庫業者又は銀行が…

受領を拒まれたら?①~供託と自助売却~

売主の引渡義務を免れる方法として、商法は次のように定めています。 商人間の売買において、買主がその目的物の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、売主は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に競…

受領遅滞の責任は?

受領遅滞となってしまった場合どういった責任を負うのでしょうか? 民法では「債権者が遅滞の責任を負う」と規定しているのみです(民法第413条)。 学説は次の点において、見解が分かれています。 ・受領遅滞を原因とする債務者か…

受領遅滞とは?

売買契約において、売主は目的物を買主に引き渡す債務を負いますが、買主(債権者)の協力(受領)がなければ、実行できません。 民法は「債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないときは、その債権者は、履行の…

検収とは?

契約書において、「検収」という言葉がよく出てきます。これはどういう意味でしょうか? 実務では、「受領」のことを「検収」という場合があります。引渡しを受けた目的物が売買契約の条件に合致するか否かを検査した後、当該検査に合格…

目的物の受領とは?

買主が、目的物が契約条件に合致するか否かを検査した結果、それを受け入れる行為を“受領”といいます。 注意しなければならないのは、売主が目的物を契約条件(納期・品質・数量等)どおりに買主に引渡したとしても、それにより債務の…

目的物の引渡しと受領

企業間の売買契約においては、売主が目的物を引き渡す行為を「納入」、「納品」等といいます。 買主が目的物を引き取る行為を「受取り」、「受領」、「引取り」等といいます。 企業間の売買は種類物売買(原材料・部品等のように目的物…