電話勧誘取引では、ただ勧誘を行うだけでなく、「値引きします」「おまけをつけます」と新たな条件を提示したり、「だまされたと思って」「人助けだと思って」などと言ってしつこく食い下がってきたりと冷静さを失わせるような勧誘が行われることがあります。電話を切ってからやはり不要だった、と思った時、契約を取り消すことはできないのでしょうか。
電話勧誘販売の場合、不意打ち性が認められるため、クーリング・オフ制度が利用できます。クーリング・オフ制度の期限は訪問販売と同じ8日間です(クーリング・オフを利用する方法については、訪問販売の場合を参照下さい)。また、クーリング・オフ妨害にあった場合も訪問販売と同様にクーリング・オフできる期間が延長されます。
<事例13>
電話で勧誘を受けて、カニを買う契約を結んだが、電話を切ってからやはり高価すぎると思い直し、翌日クーリング・オフの通知を発送した。しかし、販売業者から「カニはナマモノですから、クーリング・オフはできませんよ」と言われた。断ることはできないのだろうか。
電話勧誘販売のクーリング・オフ妨害でよくあるのが、カニなどの生鮮食品を購入するよう勧誘し、クーリング・オフしたいと申し出ると「ナマモノだから」「もう発送したから」といってクーリング・オフを断る方法です。たとえナマモノであったりもう発送されていたりしても、クーリング・オフをすることは可能ですので、あきらめずに交渉しましょう。