就業時間中の私用メールと職務専念義務②

前回は、社会通念上許容範囲であると認められる就業中の私用メールについて、職務専念義務違反を否定したケースもあることを述べました。無論、その反対に、私用メールの量とその内容の不適切さから、懲戒解雇処分を有効と判断したケース…

許可なく会社情報を社外に持ち出した従業員への対応は? ①

USBメモリなどを用いて、会社保有情報の社外への持ち出しも物理的に容易な時代になりました。許可なく内部情報を社外に持ち出した従業員に対して、懲戒処分をすることはできるのでしょうか。 社内規定で会社保有情報の持ち出しを禁じ…

経歴詐称は懲戒事由になり得ます!

経歴詐称は、企業秩序の維持に関係する場合には、その限りにおいて、懲戒事由に該当するといえます。最終学歴は、通常は重要な情報であるので、それを詐称した場合には懲戒解雇となり得ます。それは、逆詐称(学歴を実際より低く詐称する…

懲戒解雇と労基法

懲戒解雇は、懲戒処分であると同時に解雇でもあるので、解雇に関する労基法の規制(19・20条)を受けることになります。このうち、20条の予告期間については、懲戒解雇が「労働者の責に帰すべき事由」に基づくとされることが多いの…

懲戒処分の種類について

実際の就業規則を見ると、次の6種類の懲戒処分を定めるのが一般的です。 譴責: 始末書の提出を伴わない場合には、戒告と呼ばれることも。最も軽い処分。 減給: 労基法91条で規制が行われています。 降格: 従業員の非違行為に…

<服務規律>長期欠勤者に対する懲戒解雇

無断遅刻や欠勤が続けば「懲戒解雇」になり得ます 無断の遅刻、欠勤が常習的となると、懲戒解雇となるのもやむを得ないところです。また、断続的な欠勤ではなく、長期的な欠勤についても、もちろん懲戒解雇事由となり得ます。また、遅刻…

<服務規律>就業規則における守秘義務【秘密保持義務】について

多くの就業規則において、従業員に、 会社の秘密を保持する義務(秘密保持義務、守秘義務) を課す規定が設けられています。 秘密保持義務と内部告発 ある事例では、ある信用金庫において従業員が、 不正な融資等の摘発のために、 …