前回に引き続き今回も、紛争解決のためにどの手続を利用するのかを決めるポイントについて、考えてみましょう。
○どのくらい時間をかけられるか
早期解決を望むのであれば、裁判所以外の機関における手続を、また、裁判所における手続の中では保全処分や労働審判が望ましいでしょう。一方で、時間と手間をかけてでも徹底的に争いたい場合は訴訟手続が適切です。
○どの程度資料(主張の裏づけ)を集められるか
一般的に裁判所における手続では、裁判官が客観的な資料に基づき事実認定をするので、主張を裏づけるための資料収集は高度なものが求められます。