対象になる有期契約労働者とは?

前回まで通算契約期間の考え方について説明しましたが、通算契約期間が5年を超えれば、どんな労働者でも無期転換ルールの対象となるのでしょうか? 無期転換ルールの対象となるのは、有期労働契約者に限られています。有期契約労働者と…

通算契約期間③~クーリングの具体例~

前回、クーリングの考え方についてご紹介しましたが、通算契約期間がリセットされるために必要なクーリング期間の長さは、クーリング期間の直前に締結されていた労働契約の期間に応じて、下記の表のように定められています。 直前の有期…

通算契約期間とは②~クーリングの考え方~

通算契約期間は、使用者(法人の場合は法人)が同じである限り通算されます。以前、事例1で従業員を新規採用するとき、過去に同じ企業の別事業所で就業した期間があると、採用してすぐに無期雇用が適用される可能性もあるとご紹介しまし…

通算契約期間とは①

無期転換ルールの条文では、「同一の使用者との間で締結された二以上の有期労働契約の契約期間を通算した期間 が5年を超える」ことを条件の1つとして定めています。この「同一の使用者との間で締結された二以上の有期労働契約の契約期…

同一の使用者とは?②~出向・移籍・派遣の場合~

同一の使用者にあたるかの判断は一見単純なようですが、グループ企業間で人事異動がある大規模な企業や、出向や派遣を多く受け入れている企業では判断が難しくなります。原則は同じグループの会社でも、別の法人であれば「同一の使用者」…

同一の使用者とは?①

無期転換ルールの条文にある「同一の使用者」とは、「労働契約を締結する法律上の主体が同一であることをいうもの」のことで、雇用主が法人の場合は法人を、個人の場合は個人を指します。 雇用形態が変更したときは? 途中から雇用形態…

無期転換ルールの趣旨と背景

今回無期転換ルールが導入されたのはなぜなのでしょうか。 そもそも有期雇用契約と無期雇用契約の大きな違いは、有期労働契約者は期間満了による契約終了がある点といえるでしょう。解雇濫用法理が確立されてから、無期雇用労働者は解雇…

無期転換ルールとは

無期転換ルールとは、有期労働契約で働いている従業員が5年を超えて繰り返し契約を更新されたとき、企業へ期間の定めのない契約への転換を申し込むことができる制度のことです。従業員がこの申し込みを行うと、企業側は申し込みを承諾し…

時間外労働の例外「災害」「労働時間規制のない業種」

労基法33条1項では、「災害その他避けることのできない事由によって臨時の必要がある場合には、会社は、労基署長の許可を得たうえで時間外労働を行わせることを許す」としています。 また、労基法の労働時間規制を受けない従業員(農…

法定労働時間を超える時間外労働が「違反」ではなく「有効」になるための要件

法定労働時間を超える時間外労働をさせることは、労基法32条違反になりますが、同法36条の「過半数代表との書面による協定(三六協定)があり、それが労働基準監督署長に届出されている」場合は、例外的に許容しています。 ただし、…