受領遅滞となってしまった場合どういった責任を負うのでしょうか? 民法では「債権者が遅滞の責任を負う」と規定しているのみです(民法第413条)。 学説は次の点において、見解が分かれています。 ・受領遅滞を原因とする債務者か…
保全的出勤停止処分とは?
懲戒処分の決定に先立ち、証拠隠滅等の危険や、その従業員の出勤により職場の秩序が乱されるなどの不都合があると考えられる場合に備えて、保全的出勤停止処分を行うことができる規定を設ける例もあります。この場合、懲戒処分ではなく、…
懲戒手続の内容について
処分は適正な手続で! 懲戒処分が従業員に重大な不利益を及ぼすものであることを考慮に入れると、懲戒処分は適正な手続きに従って行われることが必要と言えるでしょう。 実際の就業規則の中には、労使の代表者で構成される懲戒委員会や…
受領遅滞とは?
売買契約において、売主は目的物を買主に引き渡す債務を負いますが、買主(債権者)の協力(受領)がなければ、実行できません。 民法は「債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないときは、その債権者は、履行の…
経歴詐称は懲戒事由になり得ます!
経歴詐称は、企業秩序の維持に関係する場合には、その限りにおいて、懲戒事由に該当するといえます。最終学歴は、通常は重要な情報であるので、それを詐称した場合には懲戒解雇となり得ます。それは、逆詐称(学歴を実際より低く詐称する…
不安の抗弁権とは②~不安の抗弁権の要件~
不安の抗弁権とは? 不安の抗弁権とは、当事者の一方が先履行を約束し相手方に信用を与える双務契約において、相手方の財産状態が著しく悪化しその反対給付がなされるか危ないとみられるようになった場合、先履行義務者が、反対給付の実…
懲戒事由 ―就業規則でしっかり規定し、限定して課しましょう―
就業規則で規定すべし 会社は、就業規則において懲戒事由としてあげた事由に基づいてしか、懲戒処分を課すことができないのでしょうか。 最高裁判所は、「規則に従い」懲戒処分を行うものと述べているので、懲戒処分を実際に行う場合に…
不安の抗弁権とは?①
もし、買主の資金繰りが悪化し、代金を回収できない可能性が高くなってしまった場合はどう対応したらよいのでしょうか? 同時履行の抗弁権が認められれば、代金と引き換えに商品を引き渡せばよいので問題はありません。 ※同時履行の抗…
懲戒処分を課す前に留意すべき点
非違行為との均衡を厳格にチェック 実際の就業規則においては、複数の懲戒処分を同時に併科することを定めている例もあります。このような併科は、処分が重くなりすぎる危険性もあるので、非違行為との均衡を厳格にチェックする必要があ…
懲戒解雇と労基法
懲戒解雇は、懲戒処分であると同時に解雇でもあるので、解雇に関する労基法の規制(19・20条)を受けることになります。このうち、20条の予告期間については、懲戒解雇が「労働者の責に帰すべき事由」に基づくとされることが多いの…